Tokyo

朴栖甫

1998/4/6–4/25

掲載評論:千葉茂夫「自分をほどいて:朴栖甫の最近作」

朴栖甫(Park Seo-Bo)は1931年に韓国の慶尚北道、醴泉に生まれ、1954年に弘益大学美術学部絵画科を卒業後、1961年のパリ滞在を経て、モノクロームの線画や韓紙の質感を活かした作風を発展させました。韓国現代美術の先駆的存在であり、韓国単色画(Dansaekhwa)を代表する作家です。
朴は「エクリチュール」シリーズで最もよく知られています。1960年代後半に始められた「エクリチュール」シリーズは、道教や仏教の哲学や韓国の書道の伝統を起源とし、時間、空間、物質の概念と密接に結びついています。初期の作品では、まだ乾いていない単色の絵の具の表面に鉛筆の線画を描いていましたが、後期の作品では、韓国の伝統的な和紙である韓紙を重層的に用い、指や器具で表面に縦線を入れて幾何学的な起伏を作ります。こうして生まれる形態や色彩の限定性はミニマルアートを思わせるものですが、「描く」ことを通じて反復的行為を写し取ってゆくその作品は、西洋のコンセプチュアル・アートとは異なる経路を通じて、ある精神性へと至る試みと言えるでしょう。

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