Tokyo

林武史 石の言葉

2014/5/10–6/14

この度、東京画廊+BTAPでは5月10日(土)より林武史個展『石の言葉』を開催致します。
弊ギャラリーで4回目の個展となる本展覧会では、これまで林が一貫して制作してきた石の彫刻に加え、木を使った新作を発表致します。

林武史は1956年岐阜県生まれ。東京藝術大学大学院美術研究科を修了後、1998-99年に文部省在外研究員としてパリに滞在し、現在は東京藝術大学で教授を務めています。2012年には「第六回円空大賞展 大地と共鳴 — 創造の原風景」で円空賞を受賞しています。

林の彫刻の特徴は、複数の石を配置して抽象的な空間を創造することにあります。本展では、風炉先屏風をモチーフに制作された最新作<石の言葉>を発表致します。2006年の個展のオープニングパーティーで、林は大理石で制作した四畳半の作品<石間>の上で茶会を催しました。そのとき林は、空間を仕切るパーテーションでありながら、実際には目隠しとしての役割を果たさず、空間の関係を仕切る風炉先屏風の存在に強く惹かれたと言います。

また、校舎の木の手すりを用いた作品<啄木鳥>も発表致します。石や土を主な素材として用いてきた林にとって新たな挑戦となるこの作品について、林は以下のように述べています。

「この作品は、台東区にあった中学校が廃校になり、取り壊す折に手に入れた階段の手すりの部材で制作したものである。昭和初期に建てられた堅牢な建物内の洒落たデザインと贅沢な材料の魅力のみならず、その形のおおらかな強さと、表面の経年変化がもたらす味わいある表情に興味を持った。気になった手すりの表面には手を加えることをせず、その内側に彫り込む。内側を彫り出すと、気の中に潜む何ものかが私に語り出す、ここを彫れと。その時、啄木鳥が木に穴を開けたり、穴を彫って広げる行為を思い出した。その行為は求愛の木をたたく音、樹洞は巣を作るためであると言われる。」

皆様のご来場を心よりお待ち申し上げます。

林武史は1956年岐阜県生まれ。東京藝術大学大学院美術研究科を修了後、1998-99年に文部省在外研究員としてパリに滞在しました。2024年東京藝術大学美術学部彫刻家教授を退任。2012年には「第六回円空大賞展 大地と共鳴 -- 創造の原風景」で円空賞を受賞しています。林の彫刻の特徴は、複数の石を配置して抽象的な空間を創造することにあります。さまざまな形状の石を複数用いることで、石と石、さらには石と空間の関係性を追求するアーティストです。

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