この度、東京画廊+BTAPでは菅木志雄の紙作品にフォーカスした『菅木志雄 Works on Paper』展を開催いたします。
菅木志雄は、1960年代末から1970年代初めに登場した「もの派」と呼ばれる美術動向を代表するアーティストです。木、金属、石、コンクリート、ビニールなどの自然物や人工素材を、加工せずに空間に配置し、そこで生まれる光景を「状況(景)」と呼び作品としてきました。特に、大規模なインスタレーションでは異なる素材を大胆に組み合わせ、物質とそれを取り巻く空間の関係を現出させています。2024年に和美術館(中国)、2025年にディア・ビーコン(NY、アメリカ、数年展示予定)、コブラ近代美術館(オランダ)での個展を開催。また2027年春にカルティエ財団(パリ、フランス)で大規模回顧展の開催が予定されています。
本展は、紙を用いた菅の作品に焦点を当てた展覧会です。菅のペーパーワークは、平面でありながら、立体の性質を一貫して帯びています。菅はそのキャリアを通じて、段ボール、梱包紙、サンドペーパーなど、異なる材質の紙に対し、鉛筆、ペン、チョーク、塗料、カーボン紙など、さまざまな手段を用いて加工する探求を続けました。切り貼りする、重ねる、切り離す、くっつけるなど、多様なプロセスを繰り返し紙に施すことで、紙の物質性が周囲の空間を組織し、人間の意識を浮かび上がらせます。
心情やイメージを描くドローイングとは一線を画し、平面の重層性を浮き彫りにしながら、空間性を物性へと作りあげること――それが菅の紙作品の根底にある試みです。1970年代から2012年までの、多様な技法とさまざまなサイズの作品を混合して展示する予定です。
皆様のご来場を心よりお待ちしております。
WORKS
- Title
- Three-Space-Open-Tips
- Year
- 1975
- Material
- Cloth tape and ink on paper
- Size
- 87.2 × 54.4 cm
- Title
- Previous Innate Behavioral Response
- Year
- 1976
- Material
- Ball-point on paper
- Size
- 54.3 × 78.1 cm
- Title
- 無題
- Year
- 1983
- Material
- Paint on cardboard
- Size
- 54 × 23 × 4.5 cm
- Title
- 無題
- Year
- 1992
- Material
- Paint, marker, paper
- Size
- 67 × 79.4 × 1.3 cm
- Title
- Page
- Year
- 1977
- Material
- Pen on notebook, 68 pages
- Size
- Title
- Extend
- Year
- 1977
- Material
- Pen, paper, clear plastic pocket
- Size
- Envelope: 33 × 23.7 cm / 22.5 × 30 cm × 7 pieces
菅木志雄
菅木志雄は1944年岩手県盛岡市生まれ。1968年多摩美術大学絵画科卒業。1970年前後、美術運動「もの派」の中心的アーティストとして活躍し、国内外の数多くの展覧会に参加してきました。菅は石や木、紙、布、金属など日常にありふれたものを組み合わせて制作を行っています。空間を大胆に使ったスケールの大きい作品群は、素材間、さらには素材を取り巻く空間との関係を構築することで、物質性をあらわにするものです。主な個展に「揺らぐ体空 菅木志雄インスタレーション」(岩手県立美術館、05年)、「菅木志雄- スタンス」(横浜美術館、99年)、「菅木志雄展」(広島市現代美術館か、伊丹市立美術館、神奈川県民ホールギャラリー、千葉市美術館、97年)など。
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