作家

古林希望/Nozomi Kobayashi

古林希望ウェブマガジン

アーティストコメント
私が作品を制作するあたって、もっとも意識しているのは「重なり」の作業です。
鉛筆で点を打ったモノクロの世界、無意識的な色彩の滲みが広がる世界、破いて捲った和紙の穴が膨らみ交差する世界、
純白の連なりが上辺を漂うそれぞれテクスチャの違う世界などが幾重にも重なり、層となり、ひとつの作品を形作っています。
私たちはみんな同じひとつの人間という「もの」であるにすぎず、表面から見えるものはさほどの違いはありません。
「個」の存在に導くのは、私たちひとりひとりが経験してきた、数え切れない「こと」を「あいだ」がつなぎ、内包し、重なりあうことで、「個」の存在が導かれるのだと思います。
私の作品は一本の木のようなものです。
ただし木の幹の太さや、生い茂る緑、そこに集う鳥たちを見てほしいのではありません。
その木の年輪を、木の内側の重なりを感じて欲しいのです。

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